「茶道王国」とも呼ばれる石川の茶道は、加賀藩の3代藩主・前田利常が宗和流創始者・金森宗和の嫡子七之助方氏(まさうじ)や裏千家の始祖千仙叟宗室を招いたことから始まったと言われています。
以来、金澤では武家屋敷だけではなく町人宅にも茶室が設けられるなど、加賀百万石文化を生みだし、金澤のお茶文化を発展させる基礎となりました。
そして現在、金澤では毎年大きな茶会が2つ開催されています。
百万石まつりに合わせて開催される夏の【百万石茶会】と秋の【金沢城・兼六園大茶会】です。
百万石茶会は、毎年6月初旬開催されます。
第6回百万石まつり(昭和32年)の時に兼六園茶会として初めて開かれました。
平成元年からは名称を百万石茶会とあらためて2019年で63回を数えました。
表千家、裏千家、遠州流、宗和流、皇風煎茶礼式、煎茶道松月流の各社中によるお点前が披露されます。
金沢城・兼六園大茶会は、毎年10月初旬に兼六園時雨亭などで開催されます。
金沢城・兼六園大茶会には8流派14社中が参加します。
屋内席は兼六園時雨亭、中村記念 美術館旧中村邸、旧高峰家、旧園邸松向庵(しょうこうあん)、金沢城公園鶴の丸休憩所の5会場と、野点(のだて)席は兼六園時雨亭芝生に設けられます。
金沢城・兼六園大茶会は、県内工芸作家の新作茶道具を使用する茶会としても知られています。
茶道に用いられる道具は多く、そのすべてを領内で作ることができたのは京都を除けば加賀藩だけであったと言われております。
「金沢城・兼六園大茶会」は、伝統工芸の振興と若手育成の格好の場であり、人間国宝の大場松魚、川北良造、徳田八十吉、前史雄、日本芸術院会員の陶芸家・大樋長左衛門ら工芸界を代表する作家のみなさまも作品を寄せる「美の祭典」でもあります。
この茶会は、「北國茶会」として1991(平成3)年、石川国体開催に合わせて企画され、2003(平成15)年に「金沢城・兼六園大茶会」と改められました。
野田屋茶店は、夏の【百万石茶会】と秋の【金沢城・兼六園大茶会】に煎茶・抹茶・お道具を納めさせていただいています。感謝!